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団体交渉ルールの作成例

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参考までに、以下に具体的な団体交渉ルールの文例と解説を示しておきます。

 

団体交渉の出席者

文例
「団体交渉の出席者は、原則として会社側は会社役員、職員(非組合員)とし、組合側は支部の組合員及び○組合本部の支部担当執行委員(1名)とする。これ以外の者が出席者が出席する場合は、予め相手側の同意を得なければならない」

(解説) 団体交渉を開催する場合、上部団体の執行委員が出席することがあります。もちろん、使用者は上部団体の役員の出席を拒否することはできませんが、無制約に認める必要はありません。上記のとおり、1名しか認めないということも可能です(ただし、労組の同意が必要です)。
また、団体交渉の際、労働組合とは何ら関係のない人物が支援者と称して参加することがあります。本来、団体交渉は、使用者と労働組合が協議するわけですから、労働組合員または上部団体の役員以外の人物を参加させなくともかまいません。

文例
「団体交渉の出席者は、原則として労使双方各5名以下とし、何れか一方が6名以上となる場合は、予め相手側の同意を得なければならず、相手側の同意を得た範囲内の人数の出席が認められる(傍聴は認めない)」


(解説) 団体交渉の出席者は、労使双方がそれぞれ決めることができます。また、団体交渉はあくまでも、労使双方の代表が協議すれば足りますので、大人数の出席は必要ありませんし、まして傍聴人も不要です。この点を団体交渉ルールとして労働協約を締結するべきです。


団体交渉の開催手続

文例
「会社と組合は、団体交渉の開催を申し入れする場合、原則として2週間前までに次の事項を記載した文書で申し入れしなければならない。
(1)議題
(2)開催を希望する日時・場所
(3)出席者氏名・役職及び人数


(解説) 労働組合によっては、議題を明らかにしないまま団体交渉開催を要求することがありますが、それでは何のために団体交渉を行うか不明ですし、使用者としても事前の準備ができないので、議題を明確にするよう要求するべきです。
また、開催を希望する日時・場所についても明らかにするよう求めるべきです。労働組合が、所定労働時間内や会社施設内で団体交渉を開催しようとするのであれば、事前にそれを拒否することができます。
出席者氏名・役職及び人数を明らかにすることで、労働組合およびその上部団体以外の無関係の人間を団体交渉に出席しないようにできたり、必要以上の大人数での団体交渉出席を拒むことができます。


団体交渉の開催時間

文例
「団体交渉は、原則として1回の交渉時間を2時間程度とし、開催中の団体交渉を延長する場合は、双方合意の上で1時間以内の延長とする。」


(解説) 団体交渉の開催時間について特に労働組合法上の明文の規制はありません。それでは、労働組合が望めば、徹夜にわたる団体交渉であるとか、使用者が合意するまで団体交渉が終わらないだとか、常軌を逸した長時間にわたる団体交渉を行なわなければならないのでしょうか?


そのようなことはありません。協議内容にもよりますが、せいぜい2時間協議を行えば、あとは議論が平行線になったり、持ち帰って検討しないと協議が進まないなどの状態になることが多いのです。そこで、原則として1回の交渉時間を2時間程度とし、双方合意の上で延長することができると定めておく必要があるのです。


団体交渉の録音

文例
「団体交渉時に、ビデオカメラ、テープレコーダ等の録画、録音機器を持ち込んでの撮影、録音は認めない。必要がある場合は、相手側の同意を得なければならない」


(解説) 労働組合によっては、団体交渉の際、テープレコーダ等の録音機器で団体交渉の様子を録音しようとするところがあります。また、使用者から、団体交渉の様子をテープレコーダ等の録音機器で録音しようと提案することもあります。

しかし、私は、団体交渉の様子をテープレコーダ等の録音機器で録音することをおすすめしません。おすすめしない理由は以下の2点です。

①テープレコーダ等の録音機器で録音したとしても、訴訟や労働委員会において証拠として提出する場合、もしくは打ち合わせにする場合は、テープレコーダ等の録音機器で録音したものを紙に反訳しなければなりません。一度反訳作業を行えば分かると思いますが、その作業の大変さ、作業時間たるや相当のものです。

それよりも、書記役の団体交渉担当者を一人おいて、団体交渉の場で筆記してもらったほうが手間もかかりませんし、筆記したものでも団体交渉の内容は十分わかります。


②仮にテープレコーダ等の録音機器で録音したとしても、訴訟や労働委員会で問題になるのは、発言そのものではなくて、どのような意図でその発言をしたのか(例えば、組合の活動を阻害する目的で述べたのか、職場秩序を維持するために述べたのか)、前後の文脈が問題になりますので、テープレコーダ等の録音機器で録音したからといって、紛争を未然に防げるものではありません。


むしろ、書記役の方が団体交渉の場で記録したものの方が、前後の文脈もはっきりしていることが多いのです。


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労働組合との交渉に留意すべき事案①

労働組合との交渉に留意すべき事案②

弁護士に依頼する場合

 

※労働組合との交渉に留意すべき事案①②は、向井蘭弁護士が執筆し、東京社労士会会報2011年10月号と11月号に掲載された記事を再録したものです。

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