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労働者(元労働者)が労働審判を申し立てた場合、裁判所が使用者に期日呼出状及び答弁書催告状を送ります。
労働審判期日呼出状、労働審判申立書が届いたら、どうすれば良いのでしょうか?
ほとんどの企業は労働審判の経験がないため、期日呼出状及び答弁書催告状を受け取っても、何をどうすればよいのかわからないと思われます。
本項では、当職の経験から、期日呼出状及び答弁書催告状が届いた場合のポイントをお伝えします。
事前に的確な反論を裁判所へ伝えることで、有利な解決を目指すための基盤を築くことができます。
単に相手の主張を否定するだけでなく、法的な根拠に基づいた記載が求められます。
訴訟の答弁書の書き方と同様に、説得力のある充実した書面を作成することが不可欠です。
また、申立書に書かれた個々の事実について、「認める」「否認する」「不知(知らない)」のいずれかを明記する認否を行います。
ここで不注意に事実を認めてしまうと後から覆すのが難しくなるため、慎重に検討しなければなりません。
事実関係の争点を明確に絞り込むことが、短い期日で審理を進める労働審判において非常に重要です。
あわせて、労使間で認識が異なる法的または事実上の争点を整理し、それに関連する事情を説明します。
裁判所の公開している書式や記載例などを参考にしながら、論理的な構成を組み立てる必要があります。
ただし、簡易な記載例を埋めるだけでは十分な主張が伝わらないことが多いため、事案に応じた詳細な事実関係を補足して作成しなければなりません。
それぞれの事案の性質に合わせ、会社側に有利となる法的な主張や事実の反論を的確に構成する必要があります。
タイムカードや業務記録などを精査し、休憩時間や私用での滞在が含まれていないかをチェックして反論します。
また、管理監督者にあたるか、固定残業代制度が適正に運用されているかといった法的な主張も欠かせません。
計算方法に誤りがある場合は、正しい算定根拠を示して反論を組み立てる必要があります。
能力不足や協調性の欠如、重大な規律違反など、解雇に至った具体的な経緯を詳細に説明します。
また、これまでに会社が行ってきた指導や注意の記録を示し、解雇がやむを得ない措置であったことを説得力をもって伝える必要があります。
他社に再就職している事実があれば、その点も指摘して反論します。
また、業務上必要な指導の範囲内であり不法行為には該当しないという主張や、会社として適切な再発防止策や事後対応を行っていたという事実を記載して反論します。
慰謝料が認められるほどの違法性がないことを客観的に説明することが求められます。
準備期間が非常に短いため、期日の通知を受け取ったら直ちに作成に取り掛からなければなりません。
そのため、指定された期限までに必ず提出することが求められます。
万が一、作成が間に合わない場合でも、そのまま放置してはいけません。
早期に裁判所へ連絡を入れた上で、最低限の認否や大枠の主張だけでも先行して提出する対応が不可欠です。
準備が遅れると、会社側の言い分が審判員に伝わらないまま手続が進んでしまうおそれがあります。
感情的な記載を避け、客観的な証拠に基づいた説得力のある内容に仕上げる必要があります。
相手方から「嘘だらけである」「虚偽の記載だ」と反論され、事実でないことが判明した場合、裁判所からの信用を大きく損なう結果となります。
わからない事実については推測で書かず、「不知」とするなど、誠実な対応を心がけることが求められます。
事実に基づいた正確な主張を行うことが、最終的に良い結果をもたらす要因となります。
就業規則や雇用契約書、タイムカード、業務日報、メールの履歴など、争点に関連する客観的な資料を漏れなく収集して提出する必要があります。
証拠に基づいていない主張は説得力を持たないため、答弁書の作成と並行して速やかに証拠集めを行うことが不可欠です。
この記事を執筆した弁護士
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