労務ネット labor-management.net│団体交渉、労働組合対策、使用者側の労務問題を弁護士が解決!団体交渉、労働組合対策なら杜若経営法律事務所へ

  • HOME
  • 団体交渉|社内
  • 団体交渉|ユニオン
  • 解決事例
  • お客様の声
  • 労働組合問題
  • セミナー・講演
  • 執筆・出版
  • 事務所紹介

法定解除か合意解除か

(1) 法定解除のメリット・デメリット

法定解除のメリットは、労働者の同意を得ることなく雇用契約を解消することができることである。
 
法定解除のデメリットは、要件が厳しく、法定解除が無効となるリスクがあることである。

 

例えば、法定解除の各制度には以下の要件が課せられている。
①労働契約法41条
・労働局に対する報告などの法定手続が必要
・時間がかかる
・対象者に制限がある
・人数制限がある
 
②労働契約法40条③
・事前告知が必要
・労働者との協議が必要
・対象者に制限がある
③労働契約法44条⑤
・解散の場合のみ
・労働局の意見が必要(解散清算による人員削減は、法的に労働局に報告する必要はないが、一部の地方では、近年、労働者の集団騒動を未然に防ぐため、商務部門に解散申請を行う前に事前に労働局の意見を取得するようにしている。)
 
また、労働者の同意を得ることなく雇用契約を解消することから、労働者が感情的になり法定解除に納得せず、法定解除の有効性を労働仲裁、訴訟などで争うリスクもあるし、ストライキなどの集団紛争を引き起こすリスクもある。
 
集団紛争を引き起こす場合、たとえ使用者が法に従って解雇手続きを行ったとしても、社会の安定を求める政府部門は使用者に妥協させることが多い。
 
従って、法定解除でも、解雇人数が多い場合、上述のリスクを回避するため、使用者は所在地の労働局に事前に照会し、折衝を行う必要がある。
 

(2) 合意解除のメリット・デメリット

合意解除のメリットは、法定手続・事前告知が不要であること、対象制限が無いこと、合意解除成立後は適法性が争われる可能性が少ないこと、法定解除と比べ恨みが残りにくいことである。
 
合意解除のデメリットは合意解除の成立に従業員の同意が必要であるため、ケースによっては、従業員が解除に同意しない場合は交渉の主導権を従業員が握り、過大な要求をされることがある。
 

(3) 法定解除を前提として合意解除を目指す

交渉を成立させるには交渉を持ちかける側に相手を譲歩させる何らかの手持ちカードが必要である。
 
手持ちカードもなく交渉に臨んでいては、相手を譲歩させることは難しい。人員削減の場合、会社側が合意解除を成立させるためには、有効な手持ちカードを持つ必要がある。
 
一番有効な手持ちカードは有効な法定解除を行える準備を整えていることである。
 
いかに従業員側が過大な要求を行ったとしても、有効な手持ちカードがあれば、従業員側も最終的には譲歩せざるを得ない。

 

中国における日系企業の人員削減対応 記事一覧

1 事業撤退の場合の中国の法制度

2 事業縮小の場合の中国の法制度

3 人員削減に関する中国の法制度の特徴

4 法定解除か合意解除か

5 人員削減手続きの基本的な流れとポイント

6 撤退及び人員削減発表について

7 経済補償金の相場

8 希望退職募集について

9 労働局対応・整理解雇

10 全体説明会について

11 整理解雇・退職勧奨について

 

中国での労務問題に関するお問い合わせ


弁護士 向井蘭(日本国弁護士)狩野・岡・向井法律事務所所属

 

連絡先:上海邁伊茲咨詢有限公司 (弁護士ムカイ宛)
TEL:86(21)6407-8585(内線320)
FAX:86(21)6448-3830
E-mail:mukai@myts-cn.com


ImgTop9.jpg
Copyright (C) 杜若経営法律事務所 All Rights Reserved.