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第13回 平成21年10月5日 「便宜供与③」

1)チェックオフについて

チェックオフとは、労働組合と使用者との協定にもとづいて使用者が組合員である労働者の賃金から組合費を控除して、それらを一括して組合に引き渡すことをいう(菅野和夫 労働法第8版498~500頁)。

当該事業場の過半数の労働者で組織されていない労働組合は、使用者とチェックオフ協定を締結することはできないと解されている。使用者は、労働基準法第24条1項本文により、賃金を直接全額支払わなければならない。

 

労働基準法24条1項但書は、事業場の労働者の過半数で組織する労働組合がある場合は、その労働組合との協定を結べば使用者が労働者に直接賃金を支払う必要は無いと規定しているところ、チェックオフの場合も形式的には賃金全額払の原則に違反するため、過半数労働組合との協定が必要だからである。

協 定 書


株式会社●(以下、「会社」という)と、●労働組合(以下、「組合」という)が労使が協力して、円満な労使関係を維持する目的として下記のとおり組合員の組合費チェックオフについて協定する。

第1条 会社は、次の手続きを経た組合員の組合費の引去りを行う。
1)組合は組合加入者名簿を添えて会社に通知する。
2)会社は組合から通知のあった組合加入者に対し、組合費引去り承諾書の提出を求める。
※組合員を明らかにしない労働組合も存在しますが、当然のことながら、その場合はチェックオフを行うことはできない。
2 会社は、前項の2の承諾書の提出を受けた日が当該月の末日までの場合は当該月の給与支払日から、1日以降の場合はその日の属する月の翌月の給与支給日から、組合費の引去りを開始する。

第2条 会社は、組合員から会社に対し組合費の引去りを止めるよう申出があった場合および退職者が生じた場合は組合に速やかに通知し、合意の上組合費の引去りを止める。
※判例は、個々の組合員がチェックオフの中止を申し入れれば、使用者はチェックオフを中止しなければならないという立場である。ただし、使用者は労働組合とチェックオフの協定を結んでいる以上、組合員がチェックオフの中止を申し入れたとしても、ただちにチェックオフを中止するべきではなく、組合に通知し、組合と協議の機会を設け、組合と合意の上でチェックオフを中止するべきである。本当に組合員がチェックオフを中止して欲しいのであれば、組合を脱退することも可能なので、直ちにチェックオフを中止する必要は無いと考える。

第3条 会社は、次の者について休職または休業の期間中組合費の引去りを中止する。
1)就業規則第●条により休職を命ぜられ無休となった者。
2)就業規則第●条第●項による育児および介護休業者。
3)会社は、前項に該当する者が生じた場合組合に通知する。
※休職または休業の期間中は賃金が発生しないためである。

第4条 会社は、毎月の給与から引去った組合費を支給日に一括して組合に支払い、その引去り額を毎月の給与明細書に記載して、各組合員に通知する。

第5条 会社は、組合員からの第1条ないし前条にかかる問い合わせ、苦情等に対処するほかは、組合および組合員に対し、一切の責任を負わない。

第6条 本協定に疑義が生じた場合、会社と組合とは誠意をもって協議する。

第7条 組合が本協定の目的および条項の定めに違反した場合は、会社は、いつでもこの協定を破棄し、直ちに組合費の引去りを廃止する。

第8条 この「契約」の有効期間は、双方調印の日から1年間とし、期間満了の1ヶ月前までに、会社、組合双方、またはいずれか一方から書面による変更協議、または廃棄の申し出がない場合は、更に1年間延長するものとし、以後も同様とする。

                                                   以上

                                        平成  年  月  日

                                               株式会社●
                                              代表取締役●

                                               ●労働組合
                                              執行委員長●


 

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