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  • 団交申入れにいかに応じるか⑤

第7回 平成21年8月17日 「団交申入れにいかに応じるか⑤」

人事担当者の心構え

合同労組との交渉においても、労働組合法に則り団体交渉を行うべきである。その点は、どの労働組合であっても変わりがない。
ただし、以下の点で、合同労組は企業内労組と異なる点を有するので、その点を頭に入れて団体交渉を行うべきである。 

① 第一回目の団体交渉が大事である

団体交渉では、労使間の慣行(ルール)が非常に重要視される。最初の団体交渉のやり方がそのまま後の団体交渉のルールになってしまう。
しかも、そのルールを変えるには合理的な理由が必要になる。

具体的にいえば、第一回目の団体交渉を社内の会議室で行ったとしたら、それが団体交渉の場所として労使間のルールになってしまう可能性がある。
第一回目の団体交渉を会社の施設で行った以上、会社には団体交渉が出来るような場所がないとはなかなかいえなくなってしまう。

また、合同労組は、様々な労働者を受け入れ、問題解決のために企業に団体交渉を申し込む。多くの中小企業は、企業内労働組合を持たない。
したがって、多くの中小企業は、団体交渉をしろと要求を受けてもどう対応していいのか全く分からない。

一方で、合同労組は、団体交渉の日時、場所を指定して早めに団体交渉を開催しろと要求するため、労基法や労働組合法などについての十分な知識がないまま中小企業の担当者や社長は団体交渉に臨んでしまい、合同労組のペースで団体交渉が進んでしまう。

以上の点を合同労組の執行委員(団体交渉の出席者)は、よく知っている。
使用者側も準備して第一回目の団体交渉に臨むべきである。

② 不当労働行為にあたる、労働委員会に申立をするなどの発言にひるまない

一部の合同労組は、およそ不当労働行為には当たらない使用者の行為について「それは不当労働行為にあたる」「労働委員会に申立をしますよ」など発言することがある(念のため付言するが、ごく一部の合同労組についての事例であり、多くの合同労組には該当しない)。


多くの中小企業は、団体交渉をしろと要求を受けてもどう対応していいのか分からないことが多い。企業の担当者は恐ろしくなってしまい、労働組合のいうとおりに労働協約を結んでしまうことがある。事前に専門家を交え、労働交渉に向けて十分な打ち合わせをすれば、このような発言にもひるまずにすむ。

③ 合同労組のスタッフの負担も重い

企業の担当者の中には、どうして自分がこんなに団体交渉で苦労しなければならないのか、悩み苦しむ方もいる。

しかし、一部の合同労組のスタッフ(執行委員)も団体交渉について相当な負担感を感じている可能性がある。なぜなら、合同労組は、様々な労働者を受け入れ、問題解決のためにそれぞれの企業に団体交渉を申し込むため、一人のスタッフがかなりの数の団体交渉を担当しているのではないかと推測されるからである。

 

組合事務所に電話をしても誰も出ないことはよくあるし、1日に何社も団体交渉のスケジュールを入れているスタッフ(執行委員)の方もいた。

苦しいのは、お互い様と考え、団体交渉による解決を図るため、粘り強く交渉を進めるべきである。

 

④ 十分な団体交渉を重ねることで解決の糸口を見つけることが出来る

例えば、解雇問題で、企業が合同労組と団体交渉を重ねる場合がある。粘り強く、企業の考えをのべ、団体交渉を続けていくと、合同労組から解決案の提案があることがある。例えば、一定額の金銭を支払うことを条件に合意退職をする案などである。

企業が資料などにもとづいて自らの主張を裏付ける説明を続ければ(例えば、解雇問題について言えば、これまでの当該従業員の勤務成績などを客観的な資料にもとづいて説明することなど)、合同労組も実情を分かり、解決案を示してくれることもあるのである。

団体交渉を打ち切ったりせず、粘り強く交渉することが大事である。

 

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