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能力のない社員を解雇したい場合の対応

kishida002.png   能力のない従業員を解雇できるなんて当たり前ではないですか?そのような声が聞こえてきそうですが、今の日本の労働法制では、能力のない従業員をすぐに解雇するのは大変難しいのです。

裁判所は、いまだに終身雇用を前提としていますので、能力のない従業員に対し、会社に従業員を指導、教育する義務を課しています。したがって、能力のない従業員を解雇するのは、大変難しいのです。

①合意退職は有力な選択肢です

先ほども述べたとおり、能力のない従業員を解雇するのは難しく、かつ裁判所は、会社に対して、従業員の能力がないことを示す証拠を提出することを求めます。能力のある、無いということを立証するのは大変難しいのです。また、証人になる人事担当者、総務担当者の精神的負担は相当なものです。したがって、会社と従業員が合意して退職する合意退職がトラブルの防止としては有効です。

 

②合意退職に持ち込むにはどうしたらいいのか?

まず、会社が能力のない従業員に対して、指導、教育をしてください。その際、指導、教育の証拠を書面として残してください。そして、指導、教育の結果、どのように能力のない従業員が変わったのか、これも書面として記録を残してください。

それでも、能力のない従業員の勤務成績が変わらない場合は、配転を実施してください。裁判所は、解雇に至るまで会社が考えられる手段を全てとったのかを重視します。
それでも、勤務成績が変わらない場合は、降格、降給を実施すべきです。そして、降格、降給を実施する前に退職勧奨をしてください。

この場合の降格、降給ですが、懲戒処分としての処分ではありません。ただし、懲戒処分ではなくとも、就業規則の規定が必要です。また、降給ですが、せいぜい一割にとどめてください。あまりにも大幅な降格、降給を実施すると、裁判所は無効と判断するおそれがあります。また、処分として有効なのは役職から外すことです。自動的に役職手当も減ります。

退職勧奨に応じるのであれば、退職金を上積みするということも有効です。家族構成に応じて金額を加算するべきです。

また、退職勧奨に合意した場合は、きちんと合意書を作成してください。合意書の文言については専門家に相談してください。文言に不備があれば、トラブルが再燃する可能性もあります。
退職勧奨の際、脅迫、詐欺により退職を強いられたと言われないように、必ず2名で面接に当たってください。

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