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会社のお金を使い込んだ社員への対応 

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懲戒解雇が原則です。
会社のお金を使い込んだ社員については、金額の多寡を問わず、懲戒解雇をしてかまいません。裁判所も、会社のお金を使い込んだ社員については、懲戒解雇が相当であると判断しています。
しかし、下記のようなケースでは、訴訟等のトラブルになることがあるため、注意が必要です。
①退職金を、一切不支給とする場合
②お金を使い込んだか否かが書類などから必ずしも明確ではなく、従業員と会社に事実認定に争いがある場合

事前の対策をどうとればいいのか? 

事前の対策としては、就業規則の整備につきます。
①就業規則に懲戒事由がありますか?
就業規則に懲戒事由が無ければ、そもそも懲戒処分はできません。間違いなく、解雇などの処分は無効となります。
 
②懲戒事由は詳しく定めていますか?
懲戒事由に該当しなければ、懲戒処分をすることができません。抽象的な行為しか記載していない企業がほとんどですが、可能な限り具体的に列挙すべきです。
 
③退職金の不支給規定は定めていますか?
懲戒解雇の場合は、退職金を不支給とすることができると定めなければ、退職金を不支給とすることができません。規定がなければ、間違いなく退職金の不支給の処分は無効となります。
 
 

トラブルが起きたらどうしたらいいのか? 

①証拠を固めてください

訴訟になれば、証拠がなければ勝てません。裁判所は、客観的な証拠を重視します。客観的な証拠とは、お金の使い込みがわかるような帳簿、書類をいいます。
特に、従業員が使い込みを否定する場合も多々あるので、このような証拠を確実にそろえておく必要があります。
本人以外の関係者の供述なども紙の記録に取っておく必要があります。

 

②退職申し出があった場合、14日以内に処分が必要です

突然お金を使い込んだと見られる従業員が退職申し出をする場合があります。この場合は注意が必要です。なぜなら、退職申し出から14日が経過すると従業員は退職し、懲戒処分ができなくなってしまうからです。退職金を払わなければなりません。この場合は、時間との戦いです。14日以内に懲戒処分をしなければなりません。
ただし、「退職した場合も懲戒解雇事由に該当する行為があった場合には退職金を支給しない」との就業規則の規定があれば、退職しても支給しないことも許されます。また、退職金を支払っても、「懲戒解雇該当事由があると判明した場合には、退職金の返還を求めることができる」との就業規則の規定があれば、支給しても返還を求めることができます。今のうちから、就業規則を整備しましょう。

 

③退職金の支払いは、柔軟に考えましょう

会社のお金を使い込んだ従業員に退職金を支払うことは絶対にしたくない。でもトラブルにはしたくない。そのような場合におすすめなのは、退職金を一部支払うことにして、その一部を被害金の弁償にあてるとして、従業員と合意することです。従業員には退職金を実質支払わなくともよいし、トラブルも未然に防ぐことができます。ただし、合意書の文言については注意してください。文言に不備があると、トラブルが再燃しかねません。専門家に相談してください。
 

 

③解雇予告手当は支払ってください

会社のお金を使い込んだと従業員に一銭も払いたくないという気持ちはわかりますが、懲戒解雇でも解雇予告手当を支払った方がよいです。労基署に事前に申告して支払わなくてもすむ手続きがありますが、ほとんど労基署は認めません。お金を使い込んだ従業員につけいる隙を与えないようにきちんと解雇予告手当を支払いましょう。
 

 

④早めに専門家に相談してください

トラブルが起こってから取ることができる手段は限られます。就業規則の整備も含め早めに専門家に相談してください。
 

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