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  • 2009年5月4日

非正規雇用従業員の解雇②(平成21年5月4日号掲載)

物流運送は、急激な売上の減少に頭を抱えております。

物流運送は、全従業員のうち2割を契約社員(1年契約)を用いて運送業務を行っており、契約社員を解雇しようと考えております。ただし、契約終了までまだ半年残っており、解雇して良いものかどうか迷っています。

昨年後半から不況の影響で製造業を中心に「派遣切り」などと呼ばれる非正規雇用従業員の労使トラブルがテレビや新聞で放送されるようになり、果たしてこのまま解雇して良いものかどうか迷っています。労働組合に駆け込まれたり裁判に発展することは避けたいと考えています。

どのように対応すればよいでしょうか。


期間の定めのある雇用契約を結んだ従業員について(契約社員について)
・ 期間途中で解雇したところ労働組合に駆け込まれた

では、期間途中で解雇しようとしたところ、労働組合に加入した場合はどのように対応すれば良いのでしょうか?

前回述べたとおり、期間の定めのある雇用契約の場合、期間途中で解雇することは非常に難しく、裁判所で争ってみても解雇が有効となる可能性はほとんどありません。それどころか、時間が経てば立つほど、解雇が無効と判断された場合の未払い賃金は膨らみ、資金的に余裕のない会社はそれだけで倒産してしまいます。

実務的には解雇を撤回して、金銭を支払い合意退職してもらうべきです。

具体的には、雇用契約期間満了時までどのくらいの日数が残されているかを確認し、その期間の賃金を計算します。それに加えて、会社は合意退職のための解決金としての金額をいくばくか用意するべきです。この点、雇用契約期間終了時までの賃金を補償すれば足りるのであって、それ以上の解決金などを用意する必要は無いと考える方もいると思います。しかし、後述しますが、雇用契約期間が終了したとしても、いわゆる解雇権濫用法理が類推適用される場合は多く、その場合はいわゆる雇い止めには合理的な理由が必要であるとされています。

したがって、雇用契約期間終了時での賃金を補償したとしても、それで解決するわけではなく、従業員が裁判所に雇い止めは無効であると訴えることが可能なのです。以上のリスクを勘案すると、雇用契約期間終了時までの賃金を支払うだけではなく、従業員に合意退職のための解決金を提示するべきです。提示金額は一概にどのくらいが適当であるとはいえませんが、組合に駆け込まれた場合は、解決金としては、再就職できるための資金として提示し、雇用契約期間終了時までの賃金に加えて、最低1ヵ月の賃金の2ヵ月分程度は必要なのではないかと思います。もちろん、期間の定めのある雇用契約とはいっても、漫然と自動更新を行っていたりすれば、先ほども述べたとおり解雇権濫用法理が類推適用される可能性が高いため、組合が雇用契約期間終了時までの賃金に加えて、最低月給の2ヵ月以上の金額を求めることもあり、解決のための金額がさらに多額になることも考えられます。

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