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  • 2009年3月2日

退職する社員の賞与支払い(平成21年3月2日号掲載)

賞与支給日の1ヵ月後に退職予定の社員にも、賞与を支払わなければならないのか


賞与は、月例の給与と異なり、仕事をしたからといって、当然に従業員が一定額の金銭を請求できるものではありません。中小企業の場合は、ほとんどの場合、賞与の支給の有無、金額を会社が決定することになっています(賃金規定を確認してみて下さい)。

したがって、賞与については、会社が誰にいつ、どのような方法で支給するかはよほどの事情が認められない限り、就業規則(賃金規定)において自由に定めることができます。

多くの会社の就業規則(賃金規定)では、賞与の支給方法について「賞与支給日に在籍しているものに対してのみ賞与を支給する」と定めております。このような規定を支給日在籍要件というのですが、これまでの多くの裁判例はこのような規定を置くことも有効であると解しております。
では設問の場合はどのように解したらよいでしょうか?

かりにその会社に「賞与支給日に在籍しているものに対してのみ賞与を支給する」との定めしかない場合は、賞与支給日に在籍しているのは間違いないわけであり、賞与支給の要件をみたしておりますので、会社は賞与支給日の1ヵ月後に退職予定の社員に対しても賞与を支給しなければなりません。ただし、金額については規程が無ければ低くしてはいけません。
では、その会社に「賞与支給日から1ヵ月以内に退職した者については賞与を支給しない」との就業規則(賃金規定)があった場合はどうでしょうか?

このような事例について先例となる裁判例は見あたりませんが、将来の勤務への期待に対して賞与を支給するという観点、あるいは一定の期間の勤務継続を確保するという観点から無効とまでは言えないと考えます。

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