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  • 2008年9月22日

整理解雇の有効性⑦(平成20年9月22日号掲載)

物流運送は、業績不振から、従業員を解雇しようと考えています。

物流運送には、従業員約100名おり、事業所はA事業所(従業員40名)、B事業所(従業員60名)の2つがあります。A事業所が行っている業務は赤字続きで、加えて燃料費の高騰もあり、思い切ってA事業所を閉鎖しようと考えています。

ところが、A事業所の一部の従業員(10名程度)は、会社がA事業所を閉鎖し、自分たちを解雇するのではないかと考え、解雇を阻止するために労働組合を結成しました。

物流運送の佐藤社長は、A事業所の従業員に対し、いくばくかの割増の退職金を支払って辞めてもらおうと思っていましたが、労働組合が結成されてしまったためどのように対応すればよいのかわからなくなりました。できれば、佐藤社長は、労働組合の組合員は解雇し、それ以外のA事業所の非組合員については割増の退職金を支払って辞めてもらおうと考えています。

そのうち、労働組合が物流運送に対し、今後のA事業所のあり方について団体交渉の申し入れを行ってきました。
物流運送はどのように対応したらよいでしょうか?


前回は、整理解雇の有効性は、裁判例により、人員削減の必要性、解雇回避努力、被解雇者選定の妥当性、手続の妥当性の4要素を考慮して判断され、その中の被解雇者選定の妥当性について述べました。今回は、手続きの妥当性について述べましたので、今回は続きを述べたいと思います。

使用者は、整理解雇を行うにあたって、労働組合がある場合は労働組合と、労働組合がなければ解雇の対象となる従業員と協議を行わなければなりません。まったく使用者が労働組合又は従業員と協議を行わなければ解雇は無効となります。
 
では、使用者はどの程度の協議を行わなければならないのでしょうか?
 
一般的には、使用者は人員削減をせざるを得なくなった経営状況、これまでのコスト削減を含む経営改善努力、今後の経営見通し、人員削減規模の根拠・時期、希望退職を募集するのであればその内容、解雇回避のための配転・出向などを説明し、従業員または労働組合から質問のあった事項について、誠意をもって回答することが必要となります。
 
単に、使用者が「人員削減の必要性があるから解雇しなければならない」「赤字だから解雇しなければならない」など抽象的な説明を繰り返すだけでは不十分であり、解雇が無効となります。次回はつづきを述べます。

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