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  • 2008年9月8日

整理解雇の有効性⑤(平成20年9月8日号掲載)

物流運送は、業績不振から、従業員を解雇しようと考えています。

物流運送には、従業員約100名おり、事業所はA事業所(従業員40名)、B事業所(従業員60名)の2つがあります。A事業所が行っている業務は赤字続きで、加えて燃料費の高騰もあり、思い切ってA事業所を閉鎖しようと考えています。

ところが、A事業所の一部の従業員(10名程度)は、会社がA事業所を閉鎖し、自分たちを解雇するのではないかと考え、解雇を阻止するために労働組合を結成しました。

物流運送の佐藤社長は、A事業所の従業員に対し、いくばくかの割増の退職金を支払って辞めてもらおうと思っていましたが、労働組合が結成されてしまったためどのように対応すればよいのかわからなくなりました。できれば、佐藤社長は、労働組合の組合員は解雇し、それ以外のA事業所の非組合員については割増の退職金を支払って辞めてもらおうと考えています。
そのうち、労働組合が物流運送に対し、今後のA事業所のあり方について団体交渉の申し入れを行ってきました。

物流運送はどのように対応したらよいでしょうか?


前回は、整理解雇の有効性は、裁判例により、人員削減の必要性、解雇回避努力、被解雇者選定の妥当性、手続の妥当性の4要素を考慮して判断され、その中で解雇回避努力について述べました。今回は、解雇回避努力をする上で行う希望退職募集について述べたいと思います。
解雇回避努力と一言でいっても、具体的に何をすればよいのか不明ですが、裁判実務上は、整理解雇を行ううえで、少なくとも希望退職を募集しなければならないと言われています。

まず希望退職の募集期間ですが、募集人員の規模にもよりますが、従業員にも考慮する期間を与えなければならないので、少なくとも2週間、できれば1か月は募集期間を定めた方が良いと言われています。
希望退職の募集の範囲ですが、本件では、A事業所を廃止するので、A事業所についてのみ対象として希望退職を募集すればよいのか、それとも全社対象にして希望退職を募集すればよいのか争点になることがあります。
本件の場合は、B事業所に余剰人員があれば、全社的に希望退職を募集するべきとなりますが、B事業所に余剰人員がなければ、A事業所のみ対象に希望退職を募集してもかまいません。

また、希望退職の募集にあたり、使用者としては再建に不可欠な人材が退職により流出することを防止するために優遇条件を定める希望退職募集の適用について「会社の承諾した者」との条件を定めることも許されています。

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