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  • 2008年6月9日

未払い残業代で是正勧告⑤(6月9日掲載分)

物流運送は、現在ある問題の対応に頭を悩ませています。

従業員の佐藤さんが、労基署に駆け込んだのです。

佐藤さんは、物流運送のドライバーなのですが、未払い残業代が多いとして、労基署に訴えたのです。

物流運送は、コンビニ、ファミレスなどに食品を運ぶ仕事をしているのですが、人手不足もあり、ドライバーは週6日運転しています。

しかし、物流運送の就業規則は週休2日のままです。また、就業時間も、実際はバラバラなのですが、就業規則上は午前9時から午後5時までとなっています。労基署は、物流運送に対し、未払い残業代を支払いなさいなどの是正勧告書を渡しました。物流運送はどのように対応したらいいのでしょうか?


誤解されているのですが、労基署の監督官は、当事者間に争いがある場合で、労基署が労働時間を認定して、その支払を強制する権限はありません。労基署の監督官は、未払いがあれば支払いなさいという権限はありますけれども、誰についていくら未払いがあるかを決める権限はありません。

では未払い残業代を決めるのは誰でしょうか?当事者に争いがあり、話し合いでは決着がつかない場合は、裁判所が判決を出して決めることになります。本来、当事者に労働時間の争いがある場合は、未払い残業代がいくらかというのは労基署の管轄の問題ではなく、裁判所の問題なのです。

ですから、会社が労基署に「いま弁護士や社労士などの専門家と協議しつつ、従業員と交渉している」といえば労基署は口出ししないのです。

また、かりに客観的に100万円の未払い残業代があったとしても、従業員に対しては、払える金額は25万円しかないので、それでお願いできないかといって、示談をすれば(未払い残業代を放棄してもらい示談書を作る)、残りの75万円は支払わなくても良くなるのです。要するにお互いが納得すれば、労基署は口出ししないのです。労働者としても会社がつぶれてしまっては元も子もないですから、受け取ることが多いです。

具体的にどうするかというと、まず客観的に残業代がいくらあるのかを計算します。その上で、会社が支払うことのできる原資を決めます。その原資を残業時間に応じて従業員に割り付けます。そして、計算した割り付け後の残業代を現金で従業員に支払って、その代わりその余の残業代は放棄するとの書面にサインをもらいます。残業代を支払ったら会社がつぶれて全員の雇用が無くなったとしたら本末転倒です。現実的な解決法を労基署は拒みません。

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