労務ネット labor-management.net│団体交渉、労働組合対策、使用者側の労務問題を弁護士が解決!団体交渉、労働組合対策なら杜若経営法律事務所へ

  • HOME
  • 団体交渉|社内
  • 団体交渉|ユニオン
  • 解決事例
  • お客様の声
  • 労働組合問題
  • セミナー・講演
  • 執筆・出版
  • 事務所紹介
  • HOME
  • 2008年4月21日

社員がネットで会社を誹謗・中傷①(4月21日掲載分)

物流商事は、現在ある問題で困っています。


何者かが物流商事や物流商事従業員のことをインターネット上で誹謗中傷したり、会社の内部情報を公開しているからです。


幸い、この掲示板が原因で取引上の信用を失ったりしたことはないのですが、取引先や社員も関心があるらしく、職場でもこの掲示板が話題に上るようです。


当初は、誰がこのような書き込みをしているのか不明だったのですが、ある書き込みから、物流商事従業員の佐藤氏がこの書き込みをしていることがわかりました。佐藤氏または社長しか知り得ない情報が書き込まれていたためです。


物流商事としては、この佐藤氏を解雇したり、または刑事、民事上の責任を追及したいと考えています。どうしたらいいのでしょうか?



佐藤氏は、インターネット上で、個人や会社を誹謗中傷したり、会社の内部情報を公開していますので、場合分けをして論じたいと思います。


・ インターネット上の個人の誹謗中傷について

まず不特定または多数人が見ることができるインターネットに個人の悪口を流せば、名誉毀損罪(刑法第230条)、または侮辱罪(刑法第231条)が成立します。被害者は、名誉毀損罪または侮辱罪で刑事告訴することができます。


次に民事上の問題ですが、被害者である会社または個人は不法行為にもとづき損害の賠償を請求することができます(民法第709条)。

問題は、会社が、佐藤氏がインターネット上で個人を誹謗中傷していることを理由として懲戒処分をすることができるかです。


佐藤氏が、個人を誹謗中傷しているものの、それが上司を誹謗中傷しているのであれば、その書き込みは、会社の社内秩序を乱していますから、懲戒処分をすることができると思います。


また、佐藤氏が、勤務時間中に書き込みをしているのであれば、従業員は就業時間中は仕事に専念する義務がありますから、職務専念義務違反として会社は佐藤氏を懲戒処分することができます。


では、佐藤氏が、個人を誹謗中傷しているものの、それが佐藤氏とその該当従業員との私的なトラブルを書いているに過ぎない場合はどうでしょうか?


理論的には、個人間のトラブルですから、佐藤氏が、会社の社内秩序を乱したと言うことはできず、懲戒処分をすることができないように思えます。しかし、佐藤氏が、掲示板上で、物流商事という題名をつけて、書き込みを続けているのであれば、物流商事の社内秩序を傷つけているともいうことができますので、懲戒処分をすることができます。


次号でつづきを述べたいと思います。


執筆・出版・連載記事に関する一覧

直近の執筆一覧(2012年~)

過去の執筆一覧(~2013年)

当事務所の弁護士による出版物

「労働新聞」連載記事(2009年7月~12月)

「物流WEEKLY」連載記事(2007年4月~2009年7月)


Copyright (C) 杜若経営法律事務所 All Rights Reserved.