労務ネット labor-management.net│団体交渉、労働組合対策、使用者側の労務問題を弁護士が解決!団体交渉、労働組合対策なら杜若経営法律事務所へ

  • HOME
  • 団体交渉|社内
  • 団体交渉|ユニオン
  • 解決事例
  • お客様の声
  • 労働組合問題
  • セミナー・講演
  • 執筆・出版
  • 事務所紹介
  • HOME
  • 2008年3月3日

管理職に残業代を払う必要はあるか(3月3日掲載分)


 物流運送株式会社は現在ある問題に頭を悩ませています。物流運送A支店を任されていた佐藤元支店長が、退職後、労基署にかけこみ会社に残業代を請求したためです。物流運送は、従来から支店長=管理職として残業代を支払ってきませんでした。同業他社でもそのように扱っているため、物流運送でもそのような取り扱いを永年してきました。
1.佐藤元支店長は、自身もタイムカードを押して物流運送株式会社に勤怠の報告をあげていました。
2.佐藤元支店長は、アルバイト、パートの採用権限はあるものの、正社員の採用権限はなく、正社員はすべて物流運送本社が採用してきました。
3.佐藤元支店長は、物流運送の経営会議に参加したり、経営計画の策定に携わることはありませんでした。
4.物流運送は、佐藤元支店長に役職手当として月5000円を支払ってきました。
このような場合、物流運送株式会社は、佐藤元支店長に対し残業代を支払わなければならないのでしょうか?

 
 労働基準法41条2号は、「監督もしくは管理の地位にある者」に対しては、労働時間、休憩、休日に関する労基法の規定は適用がないとしています。つまり「監督もしくは管理の地位にある者」には深夜残業代を除く時間外手当、休日手当を支払う必要はないのです。

 ではこの「監督もしくは管理の地位にある者」とはどのような地位にある者を指すのでしょうか?
 
 行政通達(昭和63年3月14日基発150号)は、「労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動することが要請されざるを得ない、重要な職務と責任を有し、現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないような立場にある者に限って、管理監督者として法第41条による適用の除外が認められる」としています。

 さらに「職務内容、責任と権限、勤務態様に着目」するほか、賃金等の待遇面についても無視し得ないとして「定期給与である基本給、役付手当等において、その地位にふさわしい待遇がなされているか否か、ボーナスなどの一時金の支給率、その算定基礎賃金などについても役職者以外の一般労働者に比し優遇措置が講じられているか否か等についても留意する必要がある」としています。
 
 要するに、肩書きが管理職だからといって残業代を支払わなくてすむというわけではなく、実態をみて個別具体的に「監督もしくは管理の地位にある者」を判断することになります。

 次回は、設例の事案を検討します。

執筆・出版・連載記事に関する一覧

直近の執筆一覧(2012年~)

過去の執筆一覧(~2013年)

当事務所の弁護士による出版物

「労働新聞」連載記事(2009年7月~12月)

「物流WEEKLY」連載記事(2007年4月~2009年7月)


Copyright (C) 杜若経営法律事務所 All Rights Reserved.