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  • 2007年11月26日

不利益性軽減の配慮を(11月26日掲載分)

物流運送は、荷主からの度重なる運送料減額要求と燃料値上げの影響を受けて、2期連続の赤字となってしまいました。銀行からも、来期も赤字であれば、融資は継続しないかもしれないと言われています。物流運送としては、何としても、来期は黒字にするしかありません。物流運送は、これまで考え得るコストカットは全て行ってきました。残るコストカットは、人件費しかありません。物流運送は、従業員の基本給を15パーセントカットしたいと思っています。基本給カットをする上で何か配慮すべきことはありますか?


裁判所から、就業規則変更による賃金削減が合理性を有すると判断されるためには、労働者の不利益性を極力軽減する配慮が必要です。

まず代償措置として、賃金削減をする代わりに何か労働者にとってプラスになるものを工夫できないか(例えば、賃金削減をする代わりに定年を延長すること、再雇用後の労働条件の改善を図ること、所定労働時間を短くすること、会社が生活に困る従業員に臨時に金を貸し付けることなど)検討すべきです。裁判所は、使用者が代償措置をとったか、その内容はどうであったかを合理性の判断において重視します。

ただし、私個人は、使用者は、代償措置をとるような余裕がないからこそ、賃金削減をすることが多いので、一律に代償措置があれば合理性が認められる、代償措置がなければ合理性が認められないということにはならないと思います。

つぎに就業規則による賃金削減が合理性を有するためには、経過措置を置くことも重要です。例えば、賃金削減も急激に行うのではなく、段階的に行うことで労働者の被る不利益に配慮することです。

また、裁判所は、賃金削減後の労働条件が同業他社や他の同じ規模の企業の水準と比較して賃金が低いかどうかの点も判断要素の一つとしています。したがって、他社と比較して賃金削減後の賃金水準があまりにも低い場合については、合理性が認められない可能性が高くなります。

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