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  • 2007年10月22日

メンタルヘルスの判断(10月22日掲載分)

物流商事は、営業担当従業員の佐藤さんが、しばしば会社を休むため、佐藤さんの処遇に頭を悩ませていました。佐藤さんが、「抑うつ症状 業務に起因するものであり休養が必要」との診断書を提出したため、物流商事は、佐藤さんの主治医とも面談し、佐藤さんに休職を命じました。休職期間は6ヶ月間です。休職命令から6か月が経過しようとしています。佐藤さんは、「元気になりましたので、出社できます。ただし営業以外の軽い事務仕事をさせてください。」と述べています。物流商事はどのような対応をとればいいのでしょうか?


労働者は、健康な体で働かなければならない義務があります。休職措置は、使用者が労働者に対し、一時的に解雇を猶予する行為ですので、使用者は、休職措置をとり、休職期間満了までに、労働者が健康な体で働けるかどうかを判断しなければなりません。前回、使用者は、従業員の主治医と面談するべきであると述べました。次に、使用者は、当然のことですが、休職中の従業員と面談しなければなりません。その際、休職中の従業員は、冒頭の佐藤さんのように、「元気になりましたので、出社できます。ただし営業以外の軽い事務仕事をさせてください。」と言うことがあります。

休職期間満了時に復職させるのか退職させるのか否かの判断の基準は、健康な体で働くことが出来るかどうか否かです。しかし、健康な体で働くことができるということは、「出社できる」とか「軽い作業が出来る」という意味ではありません。休職前に行っていた業務を遂行できる状況になっているかどうかを基準に判断することになります。

しかしながら、一方で、軽い作業でもいいから働かせてみないと従業員の体調が分からない場合もあります。特に、メンタルヘルスは、判断が難しく、主治医と本人が「出社できる」、「軽い作業が出来る」と述べた場合、なかなか会社も休職期間満了=退職または解雇措置をとることは難しいと思いますし、裁判例の中には、他の軽易な職務であれば従事することが出来、当該軽易な職務へ配置転換することが現実的に可能であれば、当初は軽易な職務につかせ、復職させるべきであるとするものもあります(独立行政法人N事件、東京地裁平成16年3月26日判決)。

したがって、その場合は、まずは残業をさせない、従前とは異なる比較的軽い業務を行わせることも有効であり、復職させた上で、徐々に従前の業務と同じ分量、内容の仕事に戻さざるを得ない場合もあります。

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